
- 十分な量のタンパク質を摂取することは、健康のために重要だ。
- だが、ルピー・アウジラ医師によると、目標量を摂取するために肉や超加工食品、プロテインパウダーを摂る必要はない。
- 彼は、豆など腸の健康を高める植物性の食材を勧めている。
高タンパクの食事と聞くとステーキやプロテインドリンクを思い浮かべるかもしれない。
だが栄養医学の修士号を持つロンドンの家庭医、ルピー・アウジラ(Rupy Aujla)医師は、自身の最新の著書『Healthy High Protein』でタンパク質を肉やプロテインパウダーや栄養バーのような超加工サプリメントに結び付ける考えから脱却するように勧めている。
その代わりに、より多くの植物由来の食品、ホールフードを食べることでタンパク質の目標値を達成することを彼は勧めている。そうすることで、努力せずに食物繊維の摂取量を増やすことができる。食物繊維には、腸内微生物叢の多様性を高めるなど、幅広い健康効果があり、健康全般の改善につながる。
タンパク質はボディビルダーだけのものではない
アウジラは、人々がタンパク質について、ボディービルダーだけではなく誰にとっても大切なものだと理解するべきと考えている。
タンパク質が運動後に筋肉の再構築を行うことで筋肉の成長を助けるのは事実だが、我々が消費するタンパク質のうち、筋肉に使われるのはわずか4分の1だとアウジラは語った。
残りは、細胞の修復、結合組織の構築、免疫細胞の生成などの必須の機能に使われる。十分な量を摂取すると満腹感を維持して、エネルギーと集中力を向上させ、骨の健康の改善、加齢による筋肉の減少予防にもなる。
タンパク質を重視することが行き過ぎかどうか、専門家の間でも議論されているが、アウジラは、例えば、31歳から50歳のアメリカ人男性の1日56gという政府推奨の目標値は「あまりにも低く設定されている」と主張する。
この目標は欠乏症を予防するが最適な値ではなく、人によって変わるものだと彼は付け加えた。
タンパク質を多く摂取する必要がある人
- 定期的に運動する人
- 40歳以上の人
- 閉経した女性、妊娠・授乳している女性
- 病気から回復中の人
- 腸炎症性疾患などで呼吸不良状態である人
- 寝たきりの人

アウジラ医師は、自身のライフスタイルをサポートするため、毎日、体重1kgあたり1.6gのタンパク質摂取を目標にしている。運動を行わず、座る時間の長い人は体重1kgあたり1.2gで、肥満なら理想体重をもとに計算するといい。
アウジラ医師のアプリとウェブサイト『The Doctor's Kitchen』には、無料でタンパク質の必要量がわかる機能がある。
赤みの肉や超加工食品より、植物性タンパク質を優先しよう
腸の健康を考えながら目標量のタンパク質を摂るため、アウジラ医師の食事は、魚を動物性タンパクのメインとして、70%から75%は植物性のものだ。
彼はこの方法を「植物性フォーカス」や「植物性重視」と呼ぶ。
彼が人々に摂取をすすめるのは、枝豆、豆腐、テンペ、ナッツ、シーズなどで、どれもタンパク質と食物繊維の量が多い。
一方、赤身肉は高タンパク質だが、大腸がんとの関連が指摘されている。プロテインパウダーやプロテインシェイク、プロテインバーは超加工品だ。それらは、大腸がんのリスクを高めるなど、さまざまな健康問題との関連性が指摘されている。
プロテインシェイクをたまに飲むのは良いが、アウジラ医師は頻繁に飲み過ぎないようにアドバイスしている。
「タンパク質はできる限り、自然食品から摂取するようにすすめている。だが、毎回の食事で一から調理するのは不便であり、そういった場合は、許容していいと思う」と、アウジラは語った。

朝食でのタンパク質摂取を優先しよう
朝食でタンパク質を摂ることは特に重要であると、アウジラ医師は話した。
「断食の時間を終わらせるために、朝食で十分なタンパク質を摂らないと、我々はタンパク質を求めるマシンであるから、体はまだ空腹であるというシグナルを出し続ける」
精製された小麦でできたトースト、クロワッサン、グラノーラとオレンジジュースなどを食べる人が、数時間後に空腹を感じるのは、このためだという。
「タンパク質は満足感があり、ナッツやシーズ、発酵乳製品や卵の朝食に変えると、エネルギーレベルの向上のメリットを受け始め、空腹感が減る」
タンパク質を多く食べると、努力しなくても体重が減りやすくなるのは、満腹感を感じ続け、空腹を感じさせなくなるためだ。
「これは素敵な副作用だ」と、アウジラ医師は語った。