Sunday, February 2, 2025

ドジャース・ベッツ無念の開幕欠場 尋常じゃなかった給水要請…うつむき、座り込んだスーパースター

体調不良を抱えていたドジャースのムーキー・ベッツ内野手(32)が、18日から始まるMLB日本開幕シリーズのカブスとの2連戦(東京ドーム)を欠場することになった。

来日前に体調を崩し、体重が激減。15日からチーム練習に一部参加するなどタイムリミットぎりぎりまで回復を待ったが、デーブ・ロバーツ監督(52)は攻守の要である正遊撃手の開幕戦出場を見送る決断を17日までに下した。

指揮官は16日の段階で、17日の練習前のコンディションを確認した上で練習参加の場合はフルメニューを消化し、さらに練習終了後の疲労度などをチェックして最終判断を下す方針を決めていた。ピックアップ練習となった17日、ベッツの姿は東京ドームのグラウンドにはなかった。

来日前に発症した症状について、チーム内からは胃腸炎のような症状という情報が漏れ伝わっていた。勤勉で知られるベッツは回復を信じ、東京での開幕シリーズ出場に強い意志を示して来日。戦場に戻るため最善を尽くすも、大幅な体重減少などもあり、調整はままならなかったとみられる。

来日後、紛れもなく〝異常〟のサインは出ていた。。16日の阪神とのプレシーズンゲーム(東京ドーム)前に行われたチーム練習。ベッツがベテランのロハスと守備練習を行っている際、近くで見守っていたロバーツ監督が、突然激しいジェスチャーでチームスタッフを呼び寄せた。ペットボトルの水を受け取ると、すぐさまベッツに給水を指示。指揮官の激しい口調と尋常ではない身ぶり手ぶりから非常事態であることは明らかだった。座り込む場面もあり、脱水症状のような状態が見受けられた。

練習の合間には、指揮官がベッツの背中にそっと手を添え、優しく語りかける場面もあった。2018年のMVP受賞者で、責任感の強いスター選手。律義に指揮官の正面に体を向き直して、うつむき加減に言葉を返す姿は痛々しかった。

ロバーツ監督は練習後に「(特別な)開幕戦ではあるが、ケガにつながるようなことはさせたくない」とも語っていた。ベッツ抜きの開幕戦――。すでに腹は決まっていたのかもしれない。ベッツは代えの利かない戦力。ゆえに不在となれば、打順などチームのバランスにも影響を与える。限られた時間の中で直接対話してベッツにリスペクトを示し、英断を下したはずだ。

ベッツは16日に大谷が主催した選手だけの夕食会に参加。葛藤を胸の内にしまい同じ釜の飯を食う姿は、最強軍団の結束を深める一因となったかもしれない。

本拠地開幕戦(現地27日、タイガース戦)に照準を合わせることになったベッツ。ドジャースは、長期的な視点で下した断をプラスに変えられるか。

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